今回は、医療ライターの森田慶子さんが寄稿したコラムを紹介します。
ぎっくり腰になったら動かずにベッドで安静は逆効果!
これまでの腰痛治療の常識が変わってきた!!
から抜粋して2回に分けて記載します。
第一回 安静よりも運動したほうが絶対に改善する
ヨーロッパの多くの国の腰痛に関する治療ガイドライン、そして日本の最新の
『腰痛診断ガイドライン2012』を見ると、腰痛になった際に「安静にしな
いこと」が勧められている。
特にデッドで安静に横たわることを勧めず、患者を安心させて、できるだけ動
くようにさせるよう指導されている。
海外では以下のような調査が行われている。
急性腰痛の患者を、「2日間、トイレ以外はベッドで安静」にしている様に指
示したグループ
理学療法士が指導して「身体を前・横・後ろの各方向に10回1セットで動か
す運動」を行ったグループ
「なるべく普段の活動をする」様指導したグループ
の3つに分けて追跡調査をした。その後、腰痛の持続期間や程度、欠勤日数、
仕事への支障の程度などを比較したところ、明らかに「なるべく普段の活動
をする」グループが最も良く、次に理学療法士が指導したグループで、「安
静にした」が一番悪い結果だった。
また、日本でぎっくり腰を起こした人に対して行われた調査では、「腰痛が
治るまでできるだけ安静を保つように指導された人」と「動ける範囲内で活
動するよう助言された人」の、翌年の再発率を調べたところ、安静を指導さ
れた人のほうが、動ける範囲内で活動を指導された人の3倍も、ぎっくり腰
をて起こしていたのである。
=中略=
現在はベッドでの安静は最大で2日までで、動けるなら初日からどんどん動
ける範囲で動いたほうが良いとされている。
この様に、森田慶子さんが寄稿されていました。
当院でも開院当初(2011年)より「安静にしないで動ける範囲で動いて
くださいね」とアドバイスをしています。
良い例が当院にもあります。
開院当初、「動ける範囲で動いてください」とお伝えしたのですが、お帰り
の際に「お大事に!」と言ってしまったためか、帰宅されてから安静にした
ほうが良いと思われて、その日はご自宅で寝て過ごされたそうなのですが、
翌日起き上がることもできないとお電話がありました。
再度施術しご理解いただきました。それ以来、お客様がお帰りの際には「お
疲れ様でした」と声かけするようにしています。
次回は、腰痛は冷やす?温める?となぜ動いたほうが良いかを森田慶子さん
の投稿を引用して解説したいと思います。
=2度とあの痛みは繰り返したくない 腰痛のない快適な日々を送りたい=